日暮れがはやい
五時半でもうほとんど真っ暗になる。
雨のせいということもあるのかな。
こうしてゆっくりとだが着実に動いているように思える。
いろいろなものを載せて。
午後、外から帰ってくると、もうすかりイエネコ化してしまった猫が擦り寄ってきた。
どうもその様子を伺っていると寒いようだ。
たしかに今日は肌寒い。
こちらがソファーの上で横になっていると寄ってきたので、薄いフリース生地のブランケットで包んでやると、そのまま寝てしまった。
猫というのはとても現金な生き物で、いつも完全に世界の中心にいる。
幸か不幸か人間のように他者目線というものが全く無いからだ。
これがいいのか悪いのか、そんなことは彼らには余計なお世話なのだが、そこがまた
付き合いやすいし、面白いと思う。
今日、やっと『Of Human Bondage』を読み終えた。
一ヶ月以上もかかっていたが、それでもあの時代に書かれた作品にしてはとても読みやすい。
いや、サマセット・モームはもともと読みやすいのだろう。
内容も、書き方も分かり易く、それは読者に配慮してか、それともスタイルなのかなんてことは知る由も無いことだが、少なくと有難いことだと思う。
この作品はモームの自伝とまではいかないものの、自分の半生の出来事が多く織り込まれているといわれている。
そして、これはサクセスストーリーではなく、主人公フィリップが、行き当たりばったりの人生行路を挫折、失望、裏切り、喜び、救いなどを通して成長していく物語である。
そういう意味ではとてもリアリティーがあって、読み応えのある作品だった。
良いものを読ませていただいたと感謝している。
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